実は、音楽はもう二度とやらないと決めていた5 


前回の記事のつづきになります。


ヴァイオリン歴1年ちょっとのド初心者だった私…無謀にもオペラのオケに参加することになります。
ほとんどがアマチュアで構成されていますが、指揮者、コンマス、各パートのトップは東京から呼んだプロの方々。

オペラも市で作ったオリジナルのものになるので、参考になる音源が一切ない中
ヴァイオリン2ndの楽譜をもって参加しました。

当時は大学のオケでも音楽祭での本番を控えていました。
この音楽祭が私のヴァイオリンお披露目デビューとなるわけで、ホルベルク組曲第一楽章の1stを担当していたので

オペラの楽譜のみに集中というわけにはいきませんでした。

技術的にも超未熟、フルオーケストラの経験もなし、
オペラのような大規模の楽譜を読んだこともない。

音楽において、オペラにおいて何が「普通」なのかもわからない…

そりゃもう無謀な挑戦だったわけです。

そして案の定…事件が起きます。


それは東京から呼んだプロの方々が初めて練習に参加した日…


プロ(男性)の方はもちろんトップに座ります。そして2ndにはもう一人プロの方(女性)がいました。
当然アマチュアだった私やほかのメンバーも、プロ同士でプルトを組むと思っていた…のに!!


プロの方(女性)「私よりみなさんの方がオケ練に参加してますから~私は後ろで弾きます」と言って
お願いしても、頑として後ろで弾くと言い張るのです。

それなら、アマオケで活躍している一般参加の方が座るだろうと思ったら
「オケ錬の出席率が高い順で」というのです…

すると必然的に私がトップサイドということに…
いくら初心者だからと主張しても、誰も前に動いてもらえず、私がトップサイドに座ることになりました。


トップサイドに座るということは、弾きながらいろいろなことをしなくてはいけなくなります。

まずは譜めくり。
しかし、私はオケ初心者…譜めくりをするような曲を弾いたこともなく、もたもたして譜めくりに失敗したり
譜めくりが遅くて、隣のプロに迷惑をかけたり

だんだん隣のプロがイライラしているのを、隣で恐怖に感じ…


そして、トップの人は弾きながらボーイングを変更したり決めたりして
曲を弾いている途中でも楽器を下して、ボーイングのしるしを楽譜に書き込んでいきます。

だから、トップサイドに座っている人は、トップが書き入れている間
どこを弾いているかトップが見失わないように弾き続けなければなりません。

しかし、テンポが揺れたり、複雑な音型が続く場面では、ド初心者の私は楽譜を見失います。
音程も外したり、間違えたりします
隣のプロが私のせいでイライラしていることも分かっていたし、余計に縮こまってしまい弾けない…
何小節も楽譜を見失っていると…


ついにプロの方の堪忍袋の緒が切れて…

合奏途中に「ちゃんと弾いてくれないと困るんだよ!!!!」と怒鳴られました。

指揮者も周りのメンバーも驚いて、合奏がとまり…


練習は一時中断…強制的に休憩になりました。



もう私は、泣かないようにするのが精いっぱいで
いろいろな人が声をかけてくれていたのですが、うなずくことしかできず

もうどうやってその後の練習を乗り切ったのか、記憶にありません。


片づけもすべて終わり帰るころには21時、学生集団を暗い中返すわけにはいかないと
顧問の教授を始め家族総出で送迎してもらうことに

その送迎の準備を待っている間

ひたすら泣かないようにしている私に、仲間たちがわざと明るく振舞ってくれるんですね…

人間ってやさしくされると余計に涙が出てしまうんですね。

私はこらえきれずに号泣。

嗚咽をもらしながら、声を上げて泣いてしまいました。


泣きに泣いて、泣いた結果…


過呼吸に(苦笑


送迎をしてくれる教授たちは、私がオケ練で怒鳴られたことは知らなかったので
なぜ私が号泣し、過呼吸にまでなっているのか分からず、オロオロ


すごくみんなに心配されて送ってもらいました(^^;


うぅ。。。今思い返しても涙が出ちゃう(;o;)



そんな事件が起こり…
もうやりたくないと言ってやめてしまう人も珍しくないと思うのですが

私は「怖いけど、ここで逃げだしたら終わりだ。そんな人間にはなりたくない」と…


一度音楽から逃げた私は、もう逃げ出したくはなかった。
そして、無責任に投げ出したくなかった。

ここでまた逃げたら、逃げ癖がつくし、ダメだ。
それに、初心者だからというのは私個人的な問題であって、弾けないままで参加している私が一番悪い。

と自分に言い聞かせて


そのプロの人に会うのはもちろん、オケの練習そのものが恐怖でしたけど、参加し続けました。


そうして、そのうち私がなぜ号泣していたのかが教授やそのご子息の耳にも入り
弦トレーナーを引き受けてくださっていたご子息が、たくさん、本当にたくさんレッスンを付けてくださいました。


もう死にものぐるいで練習しました。
この時ですね。一日に12時間練習したのは

もちろんこれは最長記録ですけど、平均して8時間は弾いていました。

やはり、経験も実力もない私には「がんばる」ことしかできない。
いくら練習しても練習しても迷惑をかけることには変わりはない。それだけは避けられない。
ならば、私はせめてもの誠意を見せようと…

この時からですね~やたら「頑張り屋」になったのは(^^;)
この頑張りすぎる癖が、社会人になってからとても重くのしかかってしまうことになるのですが。
まぁそれはさておき


とにかく練習しまくったわけで
どうやらその誠意が通じたのか、指揮者には本番終わって「2ndがんばったね」と言ってもらえることができました。
やはり迷惑をかけたことには違いなかったけど、申し訳なさの方が何倍もありましたけど
この一言で救われたのも事実。



そして、この試練に耐えた一部始終を間近で見ていた教授
「こいつ根性あるな」と思われ


さらに私の音楽活動が多岐にわたっていくのです。


続きはまた今度。


スポンサーサイト

Comments

Comment Post















管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

Trackback URL
http://stringorchestra.blog47.fc2.com/tb.php/282-f3098f5e